介護事務の仕事に興味があっても、「土日祝に休めるのか不安」という方は多いのではないでしょうか。
この記事では、実際に介護職、ケアマネジャーから介護事務に転職した筆者の経験をもとに、土日祝休みを実現できる職場の特徴や探し方を詳しく解説します！
土日祝休みが可能な介護事務の職場とは
介護業界＝シフト制というイメージがありますが、平日勤務の職場も存在します。
特に以下のような事業所は、土日祝休みの可能性が高いです。
居宅介護支援事業所
ケアマネジャーが勤務する居宅介護支援事業所は、一般的に平日の営業時間内に対応する体制が整っているところが多いです。そのため、事務スタッフも平日勤務を基本とした勤務形態になっている場合が多く、土日祝休みを希望する方には向いています。
特に、来客や電話応対が少ない事業所では集中して事務作業ができる環境も整っており、落ち着いた雰囲気で働きたい方にも適しています。また、業務内容が比較的ルーティン化しやすく、初心者でも習得しやすい点も魅力です。
職場によっては、子育てや家庭との両立を考慮し、時短勤務やパートタイムでの採用を行っているケースもあります。
介護保険施設の本部や法人事務局
法人全体を管理する事務局や本部機能を持つ部署では、施設現場と違ってカレンダー通りの勤務体制を採用しているケースもあります。経理や請求業務などを担うポジションは、落ち着いた環境で土日祝休みを確保しやすいのが特徴です。
さらに、複数の施設の書類を一括で管理する業務が多くなるため、PC操作やエクセルなどのスキルを活かせる職場でもあります。静かな環境で集中して業務に取り組みたい方に適した職場です。
在宅系のサービス事業所
訪問介護や訪問看護などの在宅サービスの事業所は、現場スタッフはシフト制ですが、事務職は利用者対応が少ないため、平日中心の勤務になることが多いです。とくに契約書や計画書の作成、実績入力といった業務は、利用者と直接関わることなく社内で完結するため、勤務時間が安定しやすい傾向があります。
ただし、月末月初の請求期間などは多少の残業や休日出勤の可能性もあるため、確認が必要です。職場によってはフレックスタイム制や時短勤務を取り入れているところもあり、柔軟な働き方を求める方には魅力的な選択肢となります。
正社員以外なら柔軟な働き方ができる場合も
正社員としての採用ではなく、パートや契約社員といった雇用形態を選ぶことで、より柔軟な勤務が可能になる場合があります。たとえば、週3日勤務や時短勤務、午前中だけ・午後だけの勤務など、ライフスタイルに合わせた働き方ができる職場もあります。
子育てや介護などでフルタイム勤務が難しい方にとっては、こうした柔軟な働き方が大きな魅力です。また、求人によっては扶養内勤務にも対応しており、収入調整をしながら働きたい方にも向いています。希望条件がある場合は、応募時に明確に伝えることで、調整してもらえる可能性もあります。
土日祝も出勤の可能性がある勤務先
カレンダー通りに休める職場でも、介護事務には繁忙期があります。
とくに介護給付費請求業務のある月末月初は、業務量が増える傾向にあります。
施設勤務は土日に休みにくい場合も
特別養護老人ホームや介護老人保健施設など、入所型の施設では365日稼働しているため、施設全体が土日も動いています。そうした現場においては、事務職であっても窓口対応や電話応対、来訪者の対応が求められることがあり、必ずしも土日祝に休めるとは限りません。
特に、土日は家族の面会が集中しやすく、受付や案内などの対応が必要になることもあります。こうした理由から、施設勤務の介護事務はシフト制となっている場合もあり、完全にカレンダー通りに休める環境とは限らない点に注意が必要です。
介護保険請求に合わせて出勤が必要になる場合もある
介護報酬の請求は毎月10日が締め切りとされているため、それに合わせて請求業務を完了させる必要があります。そのため、月初の1日から10日までの期間は事務作業が集中しやすく、通常よりも忙しくなる職場が多くなります。
場合によっては、土日祝日がこの期間に重なる場合でも、出勤が必要になるケースもあります。特にスタッフ数が少ない事業所では、休日出勤や残業で対応する場面も見られます。こうした背景から、土日祝休みの職場であっても、カレンダー通りに完全に休めないタイミングがあることを理解しておくことが大切です。
さらに注意したいのが、ゴールデンウィークや年末年始といった大型連休の時期です。これらの連休が月末月初と重なる年は、締め切りに間に合わせるために、連休中に出勤対応を求められるケースもあります。祝日が多い分、平日に作業を集中させるのが難しく、結果的に休日対応が発生することもあるため、年間スケジュールを意識した業務計画が求められます。
求人情報で「土日祝休み」の条件を見極めるコツ
求人票には「週休2日」と書かれていても、実際にはシフト制ということがあります。そのため、表現だけにとらわれず、具体的な勤務体制について確認することが大切です。
以下のポイントをしっかりチェックすることで、希望に合った働き方ができるかどうかを見極めることができます。
「カレンダー通り」「土日祝休み」と明記されているか
求人票に「完全週休2日制（土日）」「年間休日120日以上」「土日祝休み」などと具体的に記載されていれば、実際にカレンダー通りに休める職場である可能性が高くなります。特に、法人本部や事務局などのバックオフィス業務では、このような条件で募集されていることが多くなっています。
一方で、「週休2日制」「シフト制」「交代制」などとある場合は、土日祝に必ず休めるとは限らないため注意が必要です。とくに「週休2日制」は、連休ではなく週の中で2日間が不定期に設定される場合もあります。求人票の文言に惑わされず、実際の勤務体制を確認することが重要です。
月末月初の出勤対応の有無を確認
介護事務は介護報酬請求業務（レセプト）が月初に集中するため、その時期には休日出勤や時間外勤務が発生する可能性があります。面接時には、「月初の休日出勤が発生する頻度」「それに伴う振替休日の有無」「繁忙期の対応体制」などを確認しておきましょう。場合によっては、月初だけ時短勤務が難しいというケースもあるため、家庭との両立を考える方にとっては重要なチェックポイントです。
また、職場によってはあらかじめ年間のスケジュールを組み、月末月初の出勤に対しても事前に調整してくれる体制を整えているところもあります。柔軟に対応してもらえるかどうかも、働きやすさを判断する大きなポイントになります。
土日祝休みの職場を探す方法
土日祝休みの介護事務の求人は、数としてはそれほど多くないのが現実です。ですが、工夫すれば見つけることも可能です。
ハローワークや転職サイトで条件を絞る
「土日祝休み」「事務職」「介護」「正社員（もしくはパート）」などのキーワードで検索すると、希望に近い求人を効率よく探せます。検索時には、勤務地や通勤時間、給与、勤務時間帯などの条件も組み合わせて検索することで、より理想に近い求人にたどり着けます。また、検索結果が多すぎる場合は「土日祝休み 完全週休2日制」や「年間休日120日以上」といった条件を追加すると、希望の働き方にマッチした求人に絞り込むことが可能です。
さらに、応募前には企業ホームページや口コミサイトで職場の雰囲気や実際の勤務体制を確認しておくと、ミスマッチを防ぎやすくなります。面接前に職場見学を申し込むことも、判断材料として有効です。
転職エージェントを活用する
介護業界に強い転職エージェントであれば、条件に合う非公開求人を紹介してくれることもあります。求人票だけでは見えない職場の雰囲気や、実際の働き方、残業や有給取得の状況なども、エージェントを通して把握することができます。
また、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策などのサポートを受けることもできるため、未経験者やブランクのある方にとっても心強い味方となります。土日祝休みを重視したい旨をしっかり伝えることで、ミスマッチの少ない求人を紹介してもらえる可能性が高まります。
土日祝休みの介護事務は主婦や40代にも人気
平日の日中のみ働ける介護事務の求人は、家事や子育てと両立したい主婦の方、40代〜50代の女性に人気があります。家庭とのバランスを大切にしながら働きたい方にとって、生活のリズムを崩さずに続けられる働き方ができる点が魅力です。
土日祝が休みで、毎日同じ時間に働けるというのは、生活リズムを安定させたい人にとって大きなメリットです。家族の予定とも合わせやすく、学校行事や病院への付き添いなどにも柔軟に対応できます。また、朝から夕方までの定時勤務が多いため、自分の時間を確保しやすく、趣味や勉強などプライベートを充実させることも可能です。
さらに、事務作業が中心で体力的な負担が少ないため、体調や体力に不安のある方にも無理なく続けやすい職種です。事務のスキルが身につくことで、将来的なキャリアアップや他業種への転職にも役立つ可能性があります。
自分に合った働き方を叶える介護事務という選択
介護業界にありながら、土日祝に休める働き方ができる介護事務は、ライフスタイルに合わせた働き方をしたい方にとって魅力的な職種です
事業所の種類や勤務体制をしっかり確認すれば、無理なく自分らしく働ける環境を見つけることができます。
介護業界で事務職として働く一歩を、ぜひ踏み出してみてください！